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社印・社判を電子化するための手順 | 電子印鑑を活用しよう

社印・社判を電子化するための手順 | 電子印鑑を活用しよう

こんにちは!「楽楽販売」コラム担当です。
社会のデジタル化が進んでも、現物の社判押印を求める会社は根強くありました。しかしコロナ禍によってリモートワークを余儀なくされ、社判の電子化が求められるようになっています。今回は、社判についての基礎知識と電子印鑑の注意点などをご紹介します。

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この記事の目次

    社判とは

    「社判(しゃばん)」とは、企業が使用する印鑑の総称です。会社の印鑑といえば、日常的に「社印」や「角印」などさまざまな呼び方がありますが、それぞれの違いについて知っておきましょう。

    実印(丸印・代表印)

    「実印」は、会社が重要な契約を結ぶ際に限って使用する印鑑です。印面が丸いものが主流なため、丸印という呼び方も馴染み深いでしょう。印影には会社名と役職名を入れるので、代表印とも呼ばれます。実印は、法務局への会社設立時の登記や代表取締役の変更手続き、不動産売買などを行う際などに使用します。実印の信頼性は、書類に押した印影と印鑑登録証明書の印影との照合で示します。

    銀行印

    銀行に届け出る印鑑を「銀行印」といいます。銀行で法人口座を開設する際や手形や小切手を扱う際などの手続きに使用します。銀行印と実印を同じにしていると、万が一無くしてしまったときに「実印で契約している相手」「銀行印として届けている金融機関」の両方での手続きが必要になり、手間が倍になってしまいます。紛失リスクを分散するためにも、銀行印は実印と兼用せず、別に作成するのが一般的です。

    社印(角印)

    「社印」は会社の認印のことです。正方形の四角い印鑑が多いため、角印とも呼ばれています。郵便物の受け取りや見積書、注文書、領収書といった帳票に使用します。認印である社印(角印)の信頼度は、あくまで「本人であるだろうと認められる」程度です。

    ゴム印

    「ゴム印」も社判の一種です。上記の社印・実印・銀行印は象牙や水牛、チタンなどの耐久性のある材質で作成されますが、ゴム印は印面がゴムになっています。印影には社名や住所などを入れ、書類や封筒に記入する代わりに押印するといったように使用します。つまり、会社名や住所などの記名を手書きやパソコン入力の代わりにスタンプで押しているだけなので、印鑑登録証明書のある実印のような信頼度はありません。

    社判の押印ルール

    社判には、それぞれの役割に伴う常識的な「押印ルール」があります。ぜひ知っておきましょう。

    最も慎重に扱わなければならないのが実印です。重要な契約の際に押印するため、持ち出しを禁じいかなる場合も代表者が押印すると社内で定めておきましょう。
    銀行印はお金に関する手続きに使用するため、経理部などの財務を管轄する部署が管理しているケースが多いといえます。限られた責任者のみが押印するのが理想ですが、銀行の窓口へ出向く場合は担当者に権限を委譲するのが実情のようです。実印と同じく銀行印も重要度が高いので、持ち出しの管理を徹底する必要があります。
    そして見積書などに押す社印は日常的に使用するため、実印や銀行印と比較して、多くの社員が押印することになります。ただしあくまでも社名の印鑑であるため、不要な押印を防ぐ必要があります。押印可能な書類を定めることや、限られた役職員に押印の権利を与えること、責任者に確認をとることといった運用ルールを浸透させておきましょう。

    印鑑も電子化の流れ

    新型コロナウイルスの感染予防のためにリモートワークを実施した企業の一部では、「承認決裁のために出社して紙に押印をもらう」といった事態が起きています。紙への押印は書類データを紙に出力し、手渡しや郵送で書類をやりとりするという手間や時間もかかります。

    そんな中、オンラインで承認決裁を実現するために、PDFなどの電子文書に直接印影を押すことができる「電子印鑑」が注目されています。例えば、パソコンで作成した書類を上司にメールで送り、上司がパソコン上で書類の内容確認と電子印鑑を押印し、メールを返信してもらうというプロセスで済むので、手間と時間が大幅に軽減されます。

    印鑑に法的効力はない

    日本においては書類に押印を求められる場面もまだまだ多くありますが、印鑑に法的効力はありません。「書類に目を通した、承認した」ことをあらわすために慣例として押印する例が多く「押印されている書類は信頼性の高い書類」と認識されるのが一般的です。
    しかし実際には、法的根拠に基づいて押印が求められているわけではないのが実状です。そのため、企業や個人が取り扱う書類については、押印されていない書類が法的に無効になることは原則としてありません。

    上記の理由から、電子印鑑も同様に法的拘束力はなく「押印されているから信頼できる書類だろう」と判断するためのものであるといえます。
    ただし、紙の書類上に押されており手に取って確認できる印鑑に比べると、画面上に押される印鑑は体感的に説得力が薄いと感じられるケースもあるため、識別情報などの付加情報によって説得力を持たせることが大切です。

    関連記事はこちら 請求書に押印が必要ないって本当?押印の方法や電子印鑑について解説

    電子印鑑の作り方と注意点

    電子印鑑の作成方法はいくつかあり、無料・有料で作ることができます。それぞれ注意点とともに見ていきましょう。

    無料で作る

    電子印鑑は無料で作ることができます。無料で作成した電子印鑑は簡単に複製できるため、認印と同じ程度の効力しか持たないことを覚えておきましょう。

    社判をスキャンしてデータ化する

    実物の社判を紙に押し、スキャナーなどでパソコンに取り込んでデータ化する方法なら、自分で印鑑を電子化できます。JPGやPNGなどの画像データとして保存し、電子文書内の押印が必要な場所にデータを貼付して使用します。
    実物の印影を画像化するので印鑑の個別性は保たれますが、スキャンで作成した印鑑のデータは簡単に複製できるため、セキュリティ面で不安が残ります。なりすまして重要書類の締結に使われたり、印影のデータをもとに実物の印鑑を作られたりする危険性が伴うため、取り扱いには注意が必要です。

    無料ソフトを使って作る

    電子印鑑は、エクセルやワードでも作成できます。文字の種類や色を組み合わせて、デザインをカスタマイズして作成します。また、インターネット上で入手できる無料のソフトウェアでも、自由に電子印鑑を作成できます。
    ただしこの方法も、同じソフトを使って作成すれば同じ印影を簡単に作成できてしまうというリスクがあります。

    有料で作る

    有料の電子印鑑作成サービスを利用すれば、正当性のある電子印鑑を作成できます。
    利用するサービスにもよりますが、実印の印鑑証明書と同様の役割を持つ「電子証明書」を付帯できたり、印影のデータに押印した人や日時の情報を付与したりできます。このような機能により本人が押印したことが証明できるとともに、複製が難しいため実印に近い法的効力を持ちます。
    実印を電子化したいなら、コストをかけてでも有料の電子印鑑作成サービスを活用することをおすすめします。

    電子印鑑を利用するときの注意点

    電子印鑑を利用するときは、次の2点に注意して準備を進めることが大切です。

    電子印鑑に対応しているか確認する

    電子印鑑を利用する際は「電子印鑑を利用できる書類かどうか」を確認しておく必要があります。
    多くの書類において電子印鑑の使用が認められていますが、定期借地契約や労働者派遣の個別契約など、一部の書類は紙で契約を締結しなければならないと定められているものもあります。

    取引先と事前に調整しておく

    電子印鑑を利用するにあたって、取引先との事前調整は必要不可欠です。取引先が電子印鑑の使用を認めていなければ、自社が電子印鑑を用意したとしても意味がありません。
    取引先と事前調整を済ませた上で、電子印鑑を使用しても問題がないと確認が取れてから作成しましょう。

    まとめ

    日本のビジネスシーンにおいて、現在でも紙への押印を求められることが多々あります。しかし、企業のリモートワーク化はさらに普及し、電子印鑑が必要になるシーンも拡大していくでしょう。

    会社の社判を電子印鑑化するにあたっては、社会的な信用性や取り扱いの安全性について考慮する必要があります。使用者の権限や押印ルールの徹底はもちろん、実印のような重要度の高い社判は証明書がつけられる有料の電子印鑑作成サービスで作成するなど、電子印鑑の作成や運用は慎重に取り組んでください。

    記事執筆者紹介

    • 株式会社ラクス「楽楽販売」コラム編集部
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