リソース管理はプロジェクト成功に欠かせない!メリットと手順を解説

こんにちは!「楽楽販売」コラム担当です。
企業経営を成功に導くには、リソース活用の最大化が重要なポイントです。ヒト・モノ・カネなどの限られた資源を有効活用するには、リソース管理に取り組む必要があります。
今回は、リソース管理の定義や得られるメリット、手順などを確認していきましょう。
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この記事の目次
リソース管理とは
リソース管理とは、プロジェクト進行のために必要なあらゆる経営資源を割り当てて管理することを指します。
ビジネスにおいて資金や人材、設備といった用意できるリソースは限られるものです。利益の最大化を図るためにはリソースの使い方を適正に管理して有効活用することが求められます。
リソース管理が最適化できると、リソースの不足や余剰といった状況が把握しやすくなります。これにより、利益損失への迅速な対策も取りやすくなり、生産性向上やメンバーのモチベーションアップも期待できるでしょう。
リソース管理の対象となる内容
リソース管理の対象となる経営資源には、ヒト・モノ・カネと呼ばれる「有形資産」と、時間や情報、知的財産といった目に見えない「無形資産」があります。それぞれについてさらに細分化して解説します。
人的リソース
リソース管理をするうえで最も重視したい要素が「人的リソース」です。他のリソースをいかに活用できるかは、プロジェクトに関わるメンバーによって左右されます。
プロジェクトにかける人員の数だけでなく、メンバーの経験やスキル、知識、力量、キャパシティなども加味し、スケジュール、業務内容、難易度なども照らし合わせながら人材配置する必要が出てきます。それらを鑑みたうえで、人材の余剰や不足がないかを管理しましょう。
物的リソース
原材料、工場機械、運搬や営業に使用する車両、ハードウェアやソフトウェアといった社内の備品や設備のように、プロジェクト進行に必要なものは全て「物的リソース」として管理の対象となります。
物的リソースを他のプロジェクトと併用している場合は、使用する配分をコントロールしなければなりません。加えて、不足している物的リソースを新たに購入する場合には、初期投資としてかかる費用、ランニングコストを踏まえて費用対効果を見極める必要があります。
リソース管理により物的リソースの質量や稼働状況が最適化できていれば、効率性や生産性が向上し、プロジェクトを円滑に進められるようになります。
資金
経営には「資金」の管理が欠かせません。優秀な人材の雇用や必要な原材料・設備の整備、オフィススペースの確保など、全て元手となる運営資金が必要です。
資金には、今ある現金だけでなく、株式や債券、スポンサーからの出資や金融機関からの融資なども含まれることをご存知でしょうか。どれくらいの資金をどこから調達するのかを検討し、資金配分を最適化します。
時間
誰しもが平等に与えられている「時間」も、リソース管理で重視する要素です。プロジェクトのスケジュールや各タスクの期限、人的リソースの稼働時間も経営資源と考えます。
例えば、限られた勤務時間の中で生産性を向上させることは、リソース管理の基本です。仕事の優先順位を把握して必要な業務から遂行し、優先順位が低いと考えられる仕事はその必要性を見直す等、時間の使い方に無駄がないか管理をしていく必要があるでしょう。
情報
「情報」を有効活用できるかどうかは、プロジェクトの成功を大きく左右します。一口に情報と言っても、売上や利益等の統計データ、顧客情報、技術関連情報、サービスマニュアルなど、プロジェクトで活用できる情報は多岐にわたるものです。
得た情報は常に更新しメンバー間で共有する、検索しやすいナレッジベースとして管理するなど、漏れのない取り扱いが重要になります。また、機密情報を外部に漏らさないようなシステム構築やリテラシー教育の実施など、情報セキュリティ管理についても厳重な対策も必須です。
知的財産
商品・サービスを開発するための技術力やアイデア、運営ノウハウといった知的活動によって生まれた価値も経営資源の一種です。それだけでなく、企業が築き上げてきたブランドや独自の強みも当てはまります。
例えば、特許権や商標権などの法律に則って知的財産を適切に管理し、アイデアの模倣や悪用を防ぐことなどがリソース管理の内容として挙げられます。
リソース管理のメリット
リソース管理を適切に行うと、どのようなメリットがあるのでしょうか。主なメリットを解説していきます。
プロジェクトの全体像を把握できる
リソース管理の大きなメリットのひとつとして、プロジェクトの全体像を把握できる点が挙げられます。
まずプロジェクトを成功させるために、経営資源がどれくらい必要かをアセスメントしてみましょう。これにより、プロジェクト全体の規模感の把握につながります。
プロジェクトの規模感がわかれば、自社の経営資源をどのように割り当てるべきかといった戦略が立てられるので、不足分のリソースの準備にも早急に当たることができます。
仕事の配分を最適化できる
社内の限られた人材で生産性を高めるためにも、リソース管理は欠かせません。適切なリソース管理によってメンバーの仕事配分が最適化できれば、個人のパフォーマンスやチームワークを最大化することができます。
また、タスクの工数と一人ひとりの業務を管理することで、重量度の高い業務が一部のメンバーに偏っていないか、各人のキャパシティや能力に合った業務が割り振れているかなどをタイムリーにチェックできるようになります。
リソースの有効活用ができる
リソースを有効活用できるということは、リソース管理の大きなメリットです。
例えば、リソース管理により社用車の稼働状況をモニタリングしておくと、メンバーが必要とする時に車両が使えているかがわかります。不足分は車両の追加を検討し、余っているなら車両を手放してランニングコストの節約を図るのも手段のひとつです。
このように、社内のリソースがどのように使用されているのかを把握しておけば、リソースの無駄遣いを防止することができます。
目標の実現性を上げられる
適切なリソース管理のもと組み立てられた工数やスケジュールは現実的で、目標達成の実現性も上がります。
目標とする日程や利益数値ありきでスケジュールを組んでしまうと、用意できるリソースだけでは実現不可能な内容になることがあります。「どうせ無理だろう」と感じるほどの現実離れした目標は、メンバーのモチベーション低下につながりかねません。
適切なリソース管理は今ある経営資源を正しく把握し配分することができます。地に足のついたペースのスケジュールで組んだ目標設定は確度の高いものとなり、チャレンジしがいのあるプロジェクトになるでしょう。
トラブル回避につながる
リソース管理はプロジェクトの成功を妨げるさまざまなトラブルの回避にもつながります。
例えば、有能なメンバーにばかり重要な業務が集中してしまうと、過重労働からバーンアウトしてしまう可能性が考えられます。
無理なスケジュールからミスが多発すると、顧客からの深刻なクレームにつながることもあるでしょう。リソース管理が適切に行われていれば、このようなリスクの発生を抑えることができます。
チームワークの向上を期待できる
リソース管理によって、プロジェクトを推進するメンバーのモチベーション向上が期待できます。適材適所に人材や設備が配置され、資金や時間の無駄遣いがなくなり、顧客情報やノウハウなどの知的財産が有効活用されるなど、プラスの効果が期待できるからです。
明確な目標に向かってメンバーが互いに協力し合えば、プロジェクトの進捗もスムーズになります。リソース管理はチームの結束力を高めることにもつながるといえるでしょう。
リソース管理の手順
リソース管理を実施する上で必要な基本ステップを確認しましょう。
プロジェクトの目標の設定
まずは、プロジェクトの目標を明確に設定するところからリソース管理ははじまります。プロジェクトの目標は「こうなりたい」といったようなイメージではなく、「いつまでに」といった期間や「どれくらい」といった数値などの具体的な指標があると良いでしょう。目標とする指標を達成するために、どんな経営資源がどれくらい必要かを想定することでリソースを配分しやすくなるからです。
タスクの優先順位の設定
次に、目標達成のために必要なタスクを洗い出し、優先順位を設定します。
タスクの項目をただ羅列するだけではなく、業務の重要度や難易度、利益やブランドイメージへの貢献度などを考慮して、優先的に取り組むべきタスクを見極めましょう。
これにより、必要不可欠なタスクに優先的にリソースを割り当て、マストではないタスクに関しては割愛するなどの効率化が可能です。
リソースの過不足や課題の発見
優先すべきタスクに対してリソースをどのように割り当てるべきかが見えてくるので、既存のリソースで間に合うのか、不足しているリソースは何かといったように、リソースの過不足を分析します。そして、リソースを補うにはどのような課題があるのか洗い出すことも必要です。
リソースの課題への対策
不足しているリソースの課題が見えたら対策を実施します。例えば、「特別なスキルを持つ人材を採用する」「データ活用のためのシステムを導入する」「業務の一部を社外にアウトソーシングする」といったように、適切な方法でリソースの補填を行います。
リソースの補填が難しい場合は、プロジェクトの一部を変更するなど包括的な視点で課題解決を行い、プロジェクトの達成を目指しましょう。
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まとめ
経営資源を有効活用するリソース管理は、プロジェクト成功への近道です。既存リソースの現状把握や自社の課題の発見につながるだけでなく、経営資源の配分が明確で透明性の高いプロジェクト運営によりメンバーのモチベーション向上も期待できます。
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記事執筆者紹介
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