エクセル販売管理表の作り方|無料テンプレートやさらなる効率化の方法
こんにちは!「楽楽販売」コラム担当です。
販売管理とは、商品やサービスの販売時に生じる「モノ」や「カネ」の流れを管理することです。ビジネス上で欠かせない業務の一つですが、管理が煩雑になってしまうケースも少なくありません。販売管理業務の効率化に悩んでいる担当者の方も多いのではないでしょうか。
販売管理はエクセル(Excel)を使って行うことも可能です。ただし、ヒューマンエラーや効率の低下など、いくつか注意しなければならないポイントもあります。
この記事では、エクセルによる販売管理表の作成方法やメリット・デメリットをご紹介します。また、さらなる効率化を目指すためにおすすめの方法についても解説するので、ぜひ参考にしてください。
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この記事の目次
エクセルで販売管理表を作成する方法
ここでは、エクセルで販売管理表を自作する手順やコツを解説します。基本的な流れや主に使用する関数などを確認しておきましょう。
STEP1.マスタデータを作成する
販売管理表のマスタデータとは、商品情報や顧客情報などの基本データ管理に使用するシートのことです。必要な項目を洗い出して一覧表を作成しましょう。
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顧客名や商品名、数量、単価などの基本データは縦方向に並べます。フィルターや並べ替えなどの機能を使えなくなるため、空白行を設けないように気をつけましょう。
STEP2. 販売管理表のレイアウトを作成する
適切なデータ管理を行えるよう、見やすいレイアウトを考えて作成します。必要な項目を整理して、どこにどのようなデータを配置したら良いか考えましょう。セルのサイズも見やすい大きさに整えます。
- ポイント
目的に応じてシートを分けておくと効率的なデータ管理が可能になります。在庫管理表や売上管理表、顧客管理表などは一つにまとめてしまわず、別々のシートに作成しましょう。
STEP3. 関数を設定する
関数を活用することで、金額計算を自動化できます。セルに関数を入力しておくと、データを更新した際にもすぐに計算し直せます。また、ピボットテーブルを活用してもよいでしょう。ピボットテーブルとは、データベースにまとめた大量のデータをマウス操作で手軽に集計・分析できる機能です。
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ポイント
販売管理表では、以下のような関数がよく用いられます。必要なものを選定して活用しましょう。
【SUMIF関数】
=SUMIF(範囲,検索条件,[合計範囲])
※[]内は省略可能です。
指定した範囲内にあり、条件を満たしているセルの数値を合計します。例えば、特定の期間内の売上金額の合計や、商品別の売上金額の合計などを算出できます。
【XLOOKUP関数】
=XLOOKUP(検索値,検索範囲,戻り範囲,[見つからない場合],[一致モード],[検索モード])
※[]内は省略可能です。
指定範囲内を検索し、対応する値を表示できる関数です。例えば、商品番号と対応する商品名の表を作成しておき、商品番号で検索すると対応の商品名をすぐに見つけられる、といった使い方ができます。VLOOKUP関数よりも検索範囲の柔軟性が高まり、使い勝手が良くなっているのが特徴です。
【COUNTIF関数】
=COUNTIF(範囲,条件)
指定した範囲内にあり、条件に合致するデータの個数を数えられます。例えば、顧客リストの中から特定の地域に住む人数を集計したいときに使用します。
ただし、エクセルでの表作成に慣れていないと、どの部分にどういった関数を使用すれば良いかわからないケースも多いでしょう。手間を省くために、インターネット上にある無料テンプレートを活用するのもおすすめの方法です。フォーマットに沿って入力するだけで済むので、作成時間を短縮できます。
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エクセルで販売管理を行うメリット・デメリット
エクセルによる販売管理はコストがかかりにくく手軽に始めやすいといったメリットがあります。一方、気をつけておきたい注意点もあるため、具体的なメリット・デメリットを確かめておきましょう。
メリット
・費用を抑えられる
業務のためにエクセルを導入している企業は少なくありません。新規でソフトを購入したり、専門サービスを契約したりせず、追加費用なしで利用できるのはメリットの一つです。
・手軽に導入できる
通常業務でエクセルを利用している場合、使い方を理解している社員も多いでしょう。関数の知識があれば、手軽に販売管理表を作成して運用開始できます。教育コストがかからないのもエクセルを使うメリットです。
・連携性が高い
エクセルは連携性の高さも魅力です。システムの多くはエクセルのデータを取り込めます。エクセルで作成した販売管理表のデータをそのまま会計システムなどにアップロードできる場合は、再入力の手間を減らせるでしょう。
デメリット
・リアルタイムでの更新ができない
基本的に、エクセルは複数人での同時編集が難しく、無理に編集すると不具合が生じたり、同じセル内を編集してデータにズレが起きたりする可能性があります。リアルタイムで複数の担当者が同時に更新する使い方には不向きだといえます。
・データが増えると重くなる
本来、エクセルはデータベースソフトではないため、蓄積できるデータ量には限界があります。データが膨大になるとエクセルが重くなり、処理速度が低下してしまいます。作業中に動作が停止し、編集内容が消えてしまうおそれもあるため注意が必要です。
・人為的ミスが発生しやすい
エクセルでマスタデータを更新する際は、手作業で入力する必要があります。数字の打ち間違いや入力漏れなど、人為的なミスが起こるリスクはゼロではありません。ミスに気づいたときは遡って修正する必要があり、余計な工数がかかってしまいます。間違いに気づかず、そのまま誤ったデータを使い続けてしまう可能性もあるでしょう。
また、エクセルが同時編集に対応していない点もミスの発生を招く要因となります。例えば、同時に2人の担当者が表を編集した場合、最後に保存した内容が上書きされて、入力した重要なデータが消えてしまうおそれがあるのです。
・作業が属人化しやすい
エクセルで販売管理を行う際は、マクロやピボットテーブルなどの機能や、関数の取り扱いについて理解する必要があります。データが増えると管理も複雑になるため、一定レベルのスキルを有した担当者しか操作できなくなる可能性もあるでしょう。
作業が属人化すると、担当者が外出している時間帯や休日に業務が滞ることになります。特定の担当者の休職・退職・異動にともない、データファイルを使用できなくなるリスクも存在します。マニュアル作成で対処するのも一つの手ですが、作成・更新・引き継ぎにかかる手間や人件費を考慮すると、最適な方法とはいえません。
関連記事はこちら Excel(エクセル)で予実管理を!メリット・デメリットとは
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エクセルよりも販売管理システムを利用するのがおすすめ
ここまでお伝えしたように、エクセルには更新性の悪さやデータ量の限界、ミスの起きやすさ、属人化のリスクなど、さまざまな課題があります。これらを解決して販売管理をスムーズに進めるためには、管理方法の見直しを行う必要があります。そこでおすすめなのが、専用システムの導入です。
近年では、受注から請求までの効率化を図るためのシステムを導入する企業が増加しています。ベンダー52社へ行った2021~2022年度のERP市場規模調査によると、2022年度は前年度比11.6%増の売上金額を記録しています。
販売管理システムを導入すれば、受発注・入出荷・売上・請求などの販売管理に必要なデータを、リアルタイムで一括管理できるようになります。社内の情報共有がスムーズに行えるほか、これまで手作業で行っていた業務をシステム化することで、工数や人件費の削減、更には作業の属人化やミスの防止が期待できます。加えて、過去数年にわたるデータを閲覧・分析できるため、今後の経営戦略を立てる上でも役立つでしょう。
販売管理システムには多くの種類があり、基本機能やサービス内容はそれぞれ異なります。自社の業種・業態に合ったシステムを選定しましょう。選定の際は「既存の会計システムなどと連携可能か」「サポート体制が整っているか」といったポイントをチェックします。気になるサービスがあれば見積もりを依頼し、予算に見合うか確認しておくと安心です。複数のサービスを比較して、無料トライアルなども活用しながら、自社にとって必要な機能を備えた製品を探しましょう。
(参考): 【出典】株式会社アイ・ティ・アール「ITR Market View:ERP市場2024」
販売管理の効率化を実現するならエクセルよりも専用システムがおすすめ!
エクセルで販売管理表を作る方法やメリット・デメリット、販売管理システムの導入メリットや選び方などをお伝えしました。エクセルでの管理は手軽かつ低コストで始めやすいものの、効率化の面では課題が残ります。そこで販売管理システムを導入すれば、便利な機能で効率的に業務を進行できるようになります。業務の自動化や一元管理の機能によって、ミスや属人化を防ぎやすくなるでしょう。
システム導入の際は、ぜひクラウド型の販売管理システム「楽楽販売」をご検討ください。見積もり管理・受発注管理・売上管理などの業務を効率化できます。「楽楽販売」の大きな魅力は以下の4つです。
魅力①複雑な計算を自動化できる
売上計算や原価計算などの複雑な計算を自動化します。これによって、入力ミスを防ぎながら正確なデータ管理を実現できるのがポイントです。
魅力② 低コストで導入可能
「楽楽販売」はクラウド型のシステムです。オンプレミス型と比較すると初期費用がかからず、コストを抑えて導入できます。
魅力③ 操作性&柔軟性が高い
ボタン一つで簡単に帳票を作成できる操作性や、自社の業務フローに応じてカスタマイズできる柔軟性もポイントです。導入後に定着しやすく、状況に応じて改善しながら運用できます。
魅力④ 充実したサポート体制
導入前後のサポートも充実しており、ご不明点がある場合も迅速に対応しています。
「楽楽販売」は上記のような魅力から、さまざまな企業で導入されています。詳しい機能一覧や料金プラン、導入事例などをチェックしたい場合は、どうぞお気軽にお問い合わせください。
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記事執筆者紹介
- 株式会社ラクス「楽楽販売」コラム編集部
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